コラム

ビジネスの調子を見るポイント

そのビジネスが好調なのか、不調なのか? これを確認するためには、どこを見たら良いのでしょうか?

人間だったら、心電図や血圧計で調子を見ます。心電図が乱れていたり、血圧が普段より高かったりすれば、体に異変が生じている可能性が高いです。早めに精密検査を受けるでしょう。

ビジネスの場合、多くの人は「売上高」や「利益」を上げると思います。それらが順調に増えていればビジネスは好調、それらが悪化していれば不調という判断です。

しかし、「売上高」や「利益」は、ムリをして一定期間増やし続けることができます。

■売掛金

与信に問題がある取引先には、通常は販売しません。しかし、売上の数字が足りない場合、リスクを承知で販売することがあります。

そうすると、その月の売上高や利益は数字がでます。しかし、数ヵ月後、売掛金の回収遅れや貸倒れが発生します。商品を相手に引渡していますから、販売しなかった時よりも利益は悪化します。

■在庫

既存商品の売上が頭打ちになると、新商品を企画します。新商品が大当たりしてくれればよいですが、そうでなくてもかまいません。既存商品が頭打ちだから、新商品が少しでも売れてくれれば全体では売上増をもたらします。

それを評価してしまうと、数字ほしさに、次から次と商品アイテム数を増やし続けます。その結果は在庫の山です。不良在庫はいずれ損失となり、利益が悪化します。

 

ですから、売上高や利益よりも、売上高と売掛金の関係を表わす「売掛金の回転率」や、売上高(仕入高)と在庫の関係を表わす「在庫の回転率」のほうが、実際のビジネスの兆候がつかめます。

再生案件になる企業の決算書は、たいがい売掛金や在庫が膨れています。それは、ビジネスが不調になり始めた時に、ムリをして売上高や利益を増やそうとしてきた痕跡のようなものです。

売上高や利益の数字に安心することなく、ビジネスの異変を早めに察知できるようにしましょう。

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