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資金調達できる事業計画とは?

起業する上で、もっとも苦労するのはお金です。ビジネスのアイデアと情熱を持っていても、お金がなければ始められません。人を雇うのも、場所を借りるのも、何をする上でもお金がかかります。

資金調達の手段は大きく4つです。

①自己資金
②親や親族からの借入
③金融機関からの借入
④ベンチャーキャピタルや事業会社からの出資

①や②は個人的に、あるいは個人の信用力で資金を調達します。一方、③や④は個人よりもビジネスの信用で資金を調達します。ですから、③や④で資金を調達したいなら、しっかりとした事業計画(ビジネスプラン)が必要なのです。

私は仕事柄、よく事業計画をレビューします。IPOを目指す人から直接(あるいは紹介で)持ち込まれたり、個人投資家の投資候補先だったり、助成金に応募してきた会社の審査だったり・・・。

これまで見てきた事業計画は次の3つに分類できます。

・情熱だけの事業計画

この手の事業計画はビジネスに対する熱い情熱は伝わってきます。しかし、客観的なデータや数字が圧倒的に足りません。数字があってもその根拠に乏しく、ざっぱくです。明らかに数字のバランスがおかしいものも多いです。(この売上に、この人件費や広告宣伝費は少なすぎる、とか)

このビジネスがいかに素晴らしいか、説明したい気持ちはわかりますが、ビジネスを評価するのは資金の出し手です。事業計画の評価に必要な数字や情報が抜けていたり、間違ったりしていては意味がありません。

・数字だけの事業計画

情熱もある、数字もある、しかも数字は積上げで作られている、バランスも取れている。そのような事業計画になってはじめて土俵に上がれます。

事業計画の大半は「情熱だけ」ですから、数字がちゃんとしている事業計画はそれだけで評価が高いでしょう。金融機関の借入ならば、多額な金額でない限り、調達できる可能性は高いです。

しかし、出資は別です。出資は融資とは違いリスクマネーです。事業がダメだったら丸損になってしまいます。もちろん事業が成功したら、何倍・何十倍にもなる可能性もあるわけです。

「ほんとうに売上はたつのか」「利益はでるのか」 そういう観点で事業計画を評価します。

ある意味、事業計画の数字はいくらでも作れます。机上の話ですから。数字があっていること、数字が積上げでつくられていること、その整合性がとれていること、それは事業の成否とは別な話なのです。

・出資したくなる事業計画

出資したくなる事業計画には、「情熱」「数字」のほかに、かならず「裏付け」があります。事業計画で書いた売上や利益が、高い確率で達成する根拠・証拠です。

たとえば、少数のサンプルで試してみた実証データ、同業他社の実績数字プラスそれと同じことができる自分のキャリア、マーケティングの統計データなど、強力な証拠力があるものです。

それに加え、時間軸が考慮されていること。どんなに事業に将来性や魅力があっても、想定どおりいくことなど絶対にありません。ビジネスの立ち上がりには時間がかかります。

それなのに、ホップ・ステップ・ジャンプの事業計画が実に多いです。まるで常に神風がふいているかのようです。

ビジネス構築の経験がある人ほど、当初の立ち上がり期間は長く、固い数字で事業計画を作ります。そのような事業計画は高い達成確率を感じさせます。

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