コラム

変われない人

私の仕事はしくみを変えることです。順調にいくときもあれば、そうでないときもあります。その違いは何か?

現状が複雑に絡み合っている場合は大変だと思われがちですが、じつは簡単です。問題を一つ一つひも解いて解決していけばよいからです。もちろん制約条件があると多少時間はかかりますが、解けない問題はありません。いずれ進むべき道が見えてきます。

ほんとうに難しいケースとは、人の考え方を変える必要がある場合です。人は信念をもって行動しています。とくに成功体験で裏付けられたもの、長年ずっとやってきたことはやっかいです。その人の考え方が変わらない限り、表面的にはしくみを変えられたとしても、抜本的に変えることはできません。

よくある信念は、たとえば、「伝票は経理が入力するもの」です。これは現場の人に多い信念です。「この入力は経理がやることで、自分たちの仕事ではない」とかたくなに信じています。

そんなときは、私は「そんな考えは30年前の話ですよ」と笑い飛ばします。30年前とは、一般企業にオフコンがはじめて導入されて、経理部の下にコンピュータ室がつくられていたような時代です。それから二世代はたっています。クライアント/サーバー型を経て、いまはクラウドです。

現場が業務上で入力したデータが、そのまま経理伝票に変わる分散入力があるべき形です。

また、「システムは自前で一体型にしたい」もよくある信念です。これは情報システム部に多い信念です。自前だと自社の業務に適合できる、一体型だとデータやコード体系が一元化できて生産性が高い、といことが根底にあります。

でも、これもオフコン的な思想です。いまそのようなことをすれば、自前でつくらなくてもよいものをムダに作って、つなげなくてもよいものをムリにつなげ、システムをムダに複雑にします。一体型でなく業務単位でのモジュール型とし、汎用的なものは自前でなくパッケージを使うのが効率的なシステム構築です。

気づけば平成も30年。あと134日で終了です。信念を変える柔軟さがないと、新時代についていけないかもしれませんね。

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