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 2014年の国内IPO社数は80社(承認公表済みの上場予定企業を含む)となりました。2013年の58社から22社の増加です。大きいところでは、㈱リクルートホールディングス、㈱西武ホールディングス、㈱すかいらーくが上場しています。特にリクルートは、時価総額2兆円と大型案件でした。

 

 2009年は年間19社ですから、新規上場は着実に回復基調にあります。確かに、私のところも最近IPO関連の話が増えてきました。資本政策の相談、ストックオプションの発行、諸規程作成、システムの見直し等、近い将来のIPOを意識した動きが活発になってきています。

 

 一方で懸念もあります。

 

 一つは、証券取引所や証券会社が行う上場審査です。複数の関係者から「昔と比べると最近の上場審査は緩い」という言葉を度々聞きます。昨年、鞍替え上場にたずさわった時、私もそのように感じましたが、それは鞍替えだからかと当初は思っていました。

 しかし、どうやらそうではなさそうです。新規上場が増えるのは良いことですが、審査が甘くては意味がありません。新規上場後に何かやらかす企業が出てくれば、それこそIPOに水を差すことになりかねません。

 

 もう一つは、IPOの支援体制です。IPOが低迷したリーマンショックからの5年間、関連部署の規模は大幅に縮小し、ベテラン担当者の多くが現場を離れてしまいました。

 それは、証券会社、監査法人の両方に言えます。これから株式公開部署を増員していくことになるのでしょうが、様々なケースが起こりうるIPOでは、担当者の経験不足は不安が残ります。現に私も株式公開準備先で、首をかしげるような言動に遭遇することがありました。

 

 失われた5年はやはり大きいようです。業界が一丸となって体制を強化してIPOを復活させていくことが必要だと思います。