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 「〇〇監査法人です。抜き打ち監査に来ました。」

 

 という光景が、近いうちに現実に起きるかもしれません。

 

 3月14日、金融庁から「監査基準の改訂及び監査における不正リスク対応基準の設定について」が公表されました。

 

 オリンパスや大王製紙の事件がトリガーとなり、不正リスク対応の基本的な考え方、職業的懐疑心の強調、不正リスクに対応した監査手続等が基準化されました。

 

 

 公開草案の段階では、

 

 「監査人は、財務諸表全体に関連する不正リスクが識別された場合には、抜き打ちの監査手続の実施、往査先や監査実施時期の変更など、企業が想定しない要素を監査計画に組み込むことが必要になる。」

 

 

 と、思いっきり『抜き打ち』と書かれていましたが、最終的な基準は、

 

 「また、監査人は、財務諸表全体に関連する不正リスクが識別された場合には、実施する監査手続の種類、時期及び範囲の選択に当たり、評価した不正リスクに応じて、監査手続の種類、時期若しくは範囲の変更、往査先の選択方法の変更又は予告なしに往査することなど、企業が想定しない要素を監査計画に組み込むことが必要になる。

 

 

 特に、不正による重要な虚偽の表示の疑義があると判断した場合において、その状況によっては、修正する監査計画に企業が想定しない要素を組み込むこと(予告なしに往査することを含む。)が有効なことがあると考えられる。」

 

 

 と、さすがに『抜き打ち』の用語はなくなり、『予告なし』に変わりました。

 

 

 ただ、結局、言っていることは変わっておらず、抜き打ち往査が監査手続になったということです。実際は、抜き打ちする前に契約解除が多くなると思いますが、抜き打ち監査が行われることもありえます。

 

 監査に指導機能、批判機能に加え、調査告発機能が備わったといえるでしょう。