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2016.08.03  会社に「利益」を残す方法。営業に教える原価とは?

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 京セラの稲盛氏は、自身の著書の中で「値決めは経営者の仕事」と断言しています。理由は2つ。

 

 1つは、一営業担当者が決められるような簡単な仕事ではないからです。値決めは「売りたい価格」と「売れる価格」が交わる中で、最も高い価格点を狙います。市場の動きや取引先の予算を見抜く高度な観察眼と度胸が必要です。

 

 もう1つは、値決めが経営を左右する重要な仕事だからです。販売価格を安くするのは簡単です。でも、それでは会社に「利益」が残りません。利益が出なければ、経営は傾きます。

 

 だからと言って、全商品(または製品)の価格を、経営者が値決めすることは物理的に不可能です。そんなことをすれば、経営者の時間がいくらあっても足りません。

 

 そこで必要になるのが「経営の仕組み」です。経営者に代わって、会社に利益を残す「値決めの仕組み」を構築します。

 

 多くの企業では、経営者でなく営業部門が値決めを行っています。営業は取引先と直に接していますから、他社の見積価格や市場動向を常に肌で感じています。その点では「売れる価格」を熟知しています。

 

 一方で、営業部門のミッションは「セールス」です。最大の関心事は「いかにたくさん売るか」であり、「いかに多くの利益を残すか」ではありません。

 

 はっきり言えば、「売れるギリギリの一番高い価格で売る」というモチベーションは低く、「できる限り価格は安くできて、楽に売れればそれに越したことがない」というのがホンネなのです。

 

 しかし、そのこと自体を責めることはできません。それが職能別組織の宿命であり限界だからです。営業に与えられた仕事は「売ること」ですから、成り行きまかせの仕組みであったら、必ず水は低きに流れます。

 

 たとえば、製造業。営業が新しい引合い案件を見積りする際、よく過去に生産した類似品の実際原価を調べ、それに一定の利益を加算したものを見積価格にしたりします。

 

 でも、これだと工場の涙ぐましい努力で絞り出した「原価低減」をすべて取引先に還元してしまうことになります。原価を削れば削るほど、売値が下がる仕組み。正直ものがバカをみます。企業努力として利益として残す部分と、お客様に還元する部分を分けて考えられていません。

 

 また、商品物販業では、制度会計上、決算の度に「商品評価減」を行います。滞留した商品、あまり売れていない商品は販売可能性が低いから、原価を下げて先に損失を確定しようというルールです。

 

 これをそのまま営業に伝えてしまうと、売価120円(原価100円)で売れなかった商品を、評価減で原価が50円となったから売価60円で売り切る、という行為が横行します。

 

 もしかしたら、売価100円や90円でも売れたかもしれない商品を、机上の評価減にあわせ、あっさり売価60円でセールしてしまうのです。

 

 これらを回避する最も有効な対策の一つは、「営業に丸裸の原価を教えない」ことです。

 

 製造業の例で言うと、営業には生産管理システムにある類似品の「実際原価」でなく製造当初の「予定原価」を参照させるとか、実際作業時間を教えても実際賃率は教えず、別な基準を設けておくとかです。

 

 物販業だと、たとえば商品評価減は在庫管理システムに反映させず、会計システムの振替伝票だけで管理したりします。評価減した商品の価格改定や値下げタイミングは、上長や別な部署(店舗なら本部など)がコントールし、たとえ評価減が50%だったとしても、まずは「一律10%OFF」からです。

 

 このように、経営の仕組みやシステムを構築する際は、「できる限り利益が残る価格を設定させるには、どうすればよいのか」の工夫を、随所に盛り込むことが大切です。

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