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 90年代に流行った「スラムダンク」というバスケ漫画。ご存じの方も多いのではないでしょうか。最近ケーブルテレビで再放送していて、時間が合うとたまに見ていますが、今見ても面白いです。

 

 その中で、安西先生が主人公桜木花道に言った言葉に、とても興味深いものがあります。

 

(安西)『はいストップ。ここでリバウンドをとったのが君だったらどうなる? つまり「-2点」が消え「+2点」のチャンスが生まれる。わかるね桜木君。君がオフェンスリバウンドをとれるならそれは・・・』

 

(桜木)『4点分の働きってコトか!!』

 

(安西)『それが出来れば君が追い上げの切り札になる・・・!!』

 

 シュートされたボールがゴールを外れ、それを掴みとることを「リバウンド」と言います。オフェンスリバウンドとは、攻撃サイドが相手のゴールにシュートして外れたものを、また攻撃サイドがボールを獲得することです。

 

 つまり、オフェンスリバウンドを防ぐことができれば、それは失点の芽をつぶすだけでなく得点のチャンスにもなるので、「4点分(2倍)の働きがある」と言っているのです。

 

 このことを経営に置き換えてみると、それは「直接部門」と「間接部門」の直間比率の改善です。間接部門の業務量を減らし、その空いた工数(または人員)を直接部門の業務に回せば、企業の収益性は大きく改善します。

 

 たとえば、営業部門10名、生産部門10名、管理部門10名の全社員30名の会社があり、生産部門1名がつくった製品を、営業部門1名が販売することで、売上が4だとします。人件費は1名当たり1です。

 

 営業・生産は各10名なので売上40を上げ、全社員の人件費30を引いて、会社に残る利益は10です。

 

 新たに営業1名・生産1名を雇えば、売上は44となり、人件費32を引いて、利益は12となります。利益が20%アップです。

 

 もし新規に採用せず管理部門から営業1名・生産1名に異動させると、売上は44となり、人件費30を引いて、利益は14となります。利益が40%アップします。

 

 これは簡単な数値例ですが、直間比率が改善するといかに収益性が良くなるかがわかるでしょう。まさに「4点分の働き」なのです。

 

 もちろん、やみくもに間接部門を減らそうという話ではありません。間接部門は、直接的に収益に結びつく活動をしていなくても、経営に必要な仕事をしています。直接部門だって間接部門がないと満足に活動できなくなります。

 

 しかし、間接部門の仕事は経営や直接部門に対する社内貢献です。それ自体は外部から利益をもたらすものではありません。業務に合わせてただ間接部門を肥大化させるのは明らかに間違いです。

 

 業務の量や質が変化したら、直間比率を低くするよう、新たなシステムを導入したり、業務分掌や業務プロセスを変更したりします。場合によっては、直接部門へのサポートのあり方も見直します。

 

 直間比率を常に意識した仕組みづくりが、企業の収益力を高め、経営を筋肉質に変えていきます。