私が初めて電子メールを使ったのは、監査法人に就職した年、平成5年(1993年)です。学生時代は、パソコンと言えば“一太郎”や“ロータス123”くらいで、メールの存在すらよくわかっていませんでした。

 

 あれから25年。いまやメールは仕事に欠かせないツールですが、大量のメール受信で、業務に支障がでている企業が少なくありません。特に1100件もの社内メールが届くようなケースです。

 

 社内メールとはいえ、届いたメールはTOCCを問わず確認しなければなりません。何か重要なことが書かれていたり、自分へのタスク指示が書かれたりしたら大変ですから。

 

 大量の社内メールは、本来の仕事時間を削り、絶対見逃してはいけない重要メールの見落としを引き起こします。

 

 社内メールの洪水状態を解決するためには、個人ではムリです。会社として取り組む必要があります。

 

 

 システム導入

 社内メールが大量に発生している原因の一つは、会社としてメール以外に適切なコミュニケーションツールがないことです。そこで、2つのシステムを検討します。

 

・ワークフローシステム

 組織内の申請や手続きに関わる電子承認システムです。メール問題を抱えている企業では、ワークフローが入っていないか、入っていたとしても、その対象範囲が狭い、仕様が良くないなど、十分に機能していないことが多いです。

 

※仕様が良くないとは、組織回付が柔軟でない、コメントがつけられない、結局メールで補完しないとならないケースです。

 

・ビジネスチャット(電子会議室)

 組織、プロジェクト、テーマなどで部屋を分けて、情報のやり取りができるツールです。部屋が分かれているので、関連する情報を通しで確認することができる点が、メールより格段に優れています。社外の人も招くことができる製品もあります。

 

 ワークフロー(手続申請系)とビジネスチャット(会議相談系)の両輪が揃うと、社内メールの大半は、こちらに移行できます。

 

 

 運用ルール化

 社員数が多い組織であれば、業務やメールに関するルール化は必要です。社内メールの洪水を防ぐために、ルールを設定しましょう。

 

・業務運用のルール化

 業務分掌、職務権限、業務マニュアル。このあたりが曖昧だと、業務のたびに質問・相談・巻き込み的な報連相(一応CCにいれておくパターン)が発生します。担当者が自主自立して、仕事ができるしくみを整えます。

 

・メール送信のルール化

 メールを送れば自分の仕事が終わったと、感じる人が多いようです。送信内容を分類し、それに見合ったTOCCの設定ルールを定めます。また、メールの標準要領(タイトルの付け方、記載方法など)を決めておくのも良いでしょう。社内メールに秩序があると、受け手側の負荷がだいぶ違います。