IFRSへの対応のあり方に関する当面の方針

IFRSへの対応のあり方に関する当面の方針

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 先週、企業会計審議会から、「国際会計基準(IFRS)への対応のあり方に関する当面の方針」が公表されました。色々議論や憶測がありましたが、同方針で我が国のIFRSのスタンスが明確化されています。主なポイントは以下のとおり。

 

 ●IFRS任意適用要件の緩和
 従来の3要件(①上場していること、②IFRSによる連結財務諸表の適正性確保への取組・体制整備をしていること、③国際的な財務活動又は事業活動を行っていること)のうち、①と③の要件を廃止し、②のみとすべき。

 

 ●IFRSの適用の方法
 エンドースメントされたIFRSを採用すべき。これにより、日本基準、米国基準 ピュアIFRS、エンドースメントされたIFRSの4つの基準が並存することになるが、4基準の並存状態は、大きな収れんの流れの中での一つのステップであり、有益である。

 

 ●単体開示の簡素化
 本表(貸借対照表、損益計算書及び株主資本等変動計算書)に関しては、大多数の企業が経団連モデルを使用している状況を踏まえ、会社法の要求水準に基本統一。

 

 注記、附属明細表、主な資産及び負債に関しては、大きく異ならない項目については会社法の要求水準に基本統一。連結財務諸表で十分開示されている場合には単体は基本免除。それ以外は、有用性とコストを斟酌して開示の要否を検討。

 

 今回の同方針は、日本の会計基準の大きなターニングポイントになると思います。同方針の中にも記載されていますが、「今後数年間が我が国にとって重要な期間」です。

 

 学生時代から学んできた日本の会計の成り立ち、会社法(昔は商法)、金商法(昔は証券取引法)、税法のトライアングルの統廃合・一部消滅も、ゆくゆくはあるのかもしれません。

エンドースメントIFRS

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 現在、企業会計審議会でIFRSの適用方法が検討されていますが、適用方法、すなわち、IFRSの自国会計基準への取込みには、以下の3つの方法があります。

 

  ①アドプション(全面適用)

  ②コンバージェンス(収れん)

  ③エンドースメント(レビュー・承認)

 

 今は、②により日本独自の会計基準をIFRSに近づける作業(間接的取込み)が継続して行われています。上場会社へのIFRSの強制適用の議論は①です。

 

 ③は、IASBが公表した後、各国が別途のレビュー及び承認(エンドースメント)を行った「エンドースメントIFRS」となります。当然、各国の自主判断でIFRSの一部基準をカーブアウト(切り出す)できますので、IFRSそのものではありません。

 

 IFRS普及のため、エンドースメントIFRSを認める意見もある一方、我が国で使用できる会計基準が4つ(日本基準、米国基準、IFRS、エンドースメントIFRS)となることから、制度として複雑になるという意見もあります。議論は難航してます。

 

 IFRS強制適用が遠ざかる中、エンドースメントIFRSを行うことになるのか、要注目です。

単体開示簡素化

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 5月28日の企業会計審議会で、国際会計基準への対応の一環として、単体開示の簡素化について議論され、雑誌の記事によると、実現する方向となっているそうです。

 

 金融庁のHPの配付資料によると、簡素化の具体的内容案は、以下のとおり。

 

 ①BS、PL、株主資本等変動計算書については、経団連モデルを使用している場合、会社法の計算書類と開示水準は大きく異ならないため、会社法の要求水準に統一

 

 ②注記事項、附属明細表、主な資産・負債の内容に関しては  
  ・計算書類と開示水準が大きく異ならないものは統一  
  ・連結ベースで開示されいるものは免除  
  ・上記以外は、国際性、有用性、作成コストを斟酌して要検討

 

 なお、連結財務諸表を作成していない単体開示のみの会社は、見直しせず、従来どおりの方向です。

 

 早ければ平成26年3月期から適用される可能性もありるので、注視する必要があります。

CF計算書とシステム

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 キャッシュ・フロー計算書の作成方法には直接法と間接法があります。

 

 

 会計システムでは、勘定科目にCFコードの属性を持たせ、伝票明細単位でCFコードとリンクしたCF科目に集計することで、直接法によるCF計算書を作成することができます。会計ソフトでも作成できるものもあります。

 

 

 しかし、会計システムで直接法のCF計算書を作るためには、CFを意識した仕訳にする必要があります。

 

 CFを作成しない場合に比べ、仕訳がかなり煩雑になります。また、単純集計されているだけなので正確性の検証も難しいです。

 

 

 会計システムによる直接法CF計算書はお勧めできません。

 

 

 日本の上場会社は、99%間接法で作成しています。

 

 税引前当期純利益をスタートに、期首期末の貸借対照表の増減分析をして作成する方法です。

 

 CF計算書は、間接法によるExcel作成がやはり無難です。

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