プロジェクトが進まない!その対策は

プロジェクトが進まない!その対策は

 プロジェクトが思うとおり進まない・・・そのような経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

 

 しかも、プロジェクトの進捗は一度滞ると、ストレスやプレッシャーが増えて、ますます悪くなっていく傾向があります。

 

 プロジェクトを立て直し、解決するためにはどうすれば良いのか? 次の3つの対策を提案します。

 

 

 プロジェクトの進捗が滞る最大の理由は、やるべきことが多いからです。タスクが多すぎると、何から手をつけたら良いかわからなくなり、困ってしまいます。こういう場合は、思い切ってタスクを整理しなければなりません。

 

 その際に重要なことは「必要・十分」なタスクに絞ることです。「必要」とは、プロジェクトを遂行するのに不可欠なタスクを言います。必要なタスクまで削らないように注意します。

 

 「十分」とは、プロジェクトを遂行するのに、必要なタスクしかない状態を言います。タスクはやったほうが良いものばかりでしょうが、重要性や緊急性には違いがあります。

 

 プロジェクトの進捗に、あまり関係が無いタスクを削ったり、後回しにしたりします。タスクを必要十分なものに見直して、プロジェクトの負荷を減らします。

 

 

 選出されたメンバーは真面目な方が多いです。一生懸命に取り組んで、完璧な解決を目指そうとします。

 

 プロジェクトになるくらいですから、簡単に答えが出せるようなものではありません。完璧を求めすぎると、出口のない迷路に入って、進捗が滞ってしまいます。

 

 そのような時は、「一つ一つのタスクをやり過ぎないように注意する」、「適当なところで妥協する」、実践ではこれが大事です。

 

 中途半端だと、何とも言えない気持ち悪さがありますが、あえて、それを抱えながら、プロジェクトを進めることが、最終的には良い結果をもたらします。

 

 

 プロジェクトや仕事は、単純作業ではありません。とてもクリエイティブな作業です。現状を把握し、課題を整理し、解決策を出すためには、十分な時間が必要です。

 

 しかし、メンバーの多くはプロジェクト専任ではなく日常業務を抱えています。プロジェクトを開始する前に社内調整を行っていないと、後からでは作業時間を確保することは困難です。

 

 もしプロジェクトが始まった後に時間不足で滞るようなら、いったん会社全体で再調整してもらうか、プロジェクトの中で時間を作り出す施策を考え、先にそれを先行します。

 

 現状をただ嘆くだけでは何も解決しませんから、会社も個人も「時間をつくりだす」と強く決意して、現実的に対応していくことが大切です。

変動費と固定費を分析して生き残る経営を

 売上高、キャッシュ・フロー、営業利益、ROA、ROEなどは、どれも経営に欠かせない数字や指標です。これらと比べると、変動費と固定費は、あまりメジャーではありません。どちらかと言えば軽視されています。

 

 しかし、変動費と固定費、そして売上高から変動費を引いた限界利益の概念は、経営的に非常に重要です。「企業が生き残るために最も役に立つ」と言っても過言ではありません。

 

 なぜ、変動費と固定費が大切なのか? まずは変動費と固定費の説明から始めましょう。

 

 変動費は販売や生産を行わなければ発生しません。科目的には商品仕入、運賃、販売手数料、材料費、外注費などがそうです。一方、固定費は販売や生産の有無に関わらず発生します。人件費、家賃、機械の減価償却費などがそうです。

 

 ただ、固定費と言っても永久ではありません。道義的責任は置いておいて、業績が悪化したら、従業員を解雇することはできます。家賃は賃貸借期間が終了すれば終わります。減価償却費も法定耐用年数も過ぎれば終りです。

 

 販売や生産を止めても(あるいは止めようと思っても)、一定期間は支出が止まらない費用、それが固定費です。

 

 変動費と固定費の違いが現れるのが、販売や生産の見込みが狂った時です。変動費はすぐに止められますが、固定費はすぐには止まりません。費用発生が続くわけです。

 

 家電大手のシャープが外資に買収されたのも、これが理由です。液晶ディスプレイの巨大工場を2004年、2006年、2009年と立て続けに3つも稼働させたため、市場変化に対応できず2016年に債務超過に転落しました。固定費があまりにも重すぎたのです。

 

 経営的に言うと、固定費は限界利益(=売上-変動費)で賄わないとなりません。

 

 価格や販売量が乱高下するビジネス、限界利益率(限界利益÷売上)が低いビジネスであれば、固定費は極力低め・短めにしておかないと、経営的に危険です。すぐに赤字になってしまいます。

 

 固定費は投資から発生します。人の採用、賃貸借契約、機械の購入、これらは広義の投資、経営の意思決定です。

 

 ですから、自社のビジネスの限界利益の絶対量、変動幅、将来の見込み、これらをしっかり考えた上で、(固定費になる)投資の意思決定をしなければなりません。

 

 しかし実際は、投資する時に慎重さを欠き、大きく見誤ることが少なくありません。そしてその都度、無理な販売促進(東芝のチャレンジ?)、配置転換やリストラ、生産設備の売却に走ってしまいます。

 

 変化が激しい時代では「固定費を抑える経営」、別な表現を使えば「持たざる経営」が大切です。そのためにも、もっと変動費、固定費、限界利益に着目しましょう。

新・原価計算5大改革CD発売のお知らせ

 20年前につくった原価計算の仕組みをそのまま使っている。そうした製造業はとても多いです。しかしそれだと・・・

 

 ●この製品が、本当に儲かっているのかわからない

 ●原価が高くて、価格をいくらにすれば良いか決められない

 ●原価を見ても、コスト削減の具体的なアクションが起こせない

 

 価格決定や生産管理に役立たない原価を使い続けると、経営が弱体化してしまいます。

 

 会社の将来を考えると、原価計算の仕組みをつくり直し、それぞれで役立つ原価にしなければ・・・

 

 社長をはじめ、工場長、営業部長、経理部長、皆さまが内心そう思っているのに、テーマが大きすぎて、長い間取り組めてこなかったのが現実ではないでしょうか。

 

 本商品は、上場企業メーカーの原価計算の仕組みを一から刷新したり、製造業の基幹システムの再構築、業務改革を多数手掛けきた経験を体系的にまとめました。

 

 本気で原価計算改革に取り組みたい経営者や経営幹部の皆さまに、その考え方や実行手順をわかりやすく説明しています。ほかでは聞けない内容となっておりますので、ぜひこの機会にご検討いただければ幸いです。

 

   制作企画・販売 公認会計士中川充事務所

 商品内容:音声CD全5巻(4時間28分)専用テキスト1冊付

 価格64,800円(税込) ※年内限定特別割引価格 59,400円(税込)

 発売日 2017年10月16日

 

 詳しくはこちらのページをご覧ください。

内部統制のことはいったん忘れよう

 業務改革やシステム刷新時に、常につきまとうテーマが「内部統制」です。会社法や金商法で規定されていますから、上場企業やIPO準備会社であれば、内部統制を無視することはできません。

 

 しかし、私は仕組み設計のプロジェクトでは、あえて「内部統制のことは、いったん忘れましょう」と言います。そうすると、出席者からは「本当に? 会計士がそんなこと言っていいの?」みたいな顔をされます。

 

 でも、会計士の立場だからこそ、「内部統制の断捨離(だんしゃり)」を宣言できます。内部統制を無くして不正が起きたら? 監査法人からクレームがきたら? そう考えていると、今ある内部統制をなかなか削れません。

 

 なぜ、業務改革やシステムを考える時には、内部統制をいったん忘れるべきなのか? 理由は3つです。

 

 1つ目は、議論が滞るからです。業務・人・システムそれだけでも大変なのに、さらに内部統制まで加わると、議論が複雑化し、収拾つかなくなります。

 

 2つ目は、内部統制が理想ばかりで過剰になるからです。設計段階で内部統制を考えると、実際のリスクを適切に見積もることなく、机上の議論だけが進み、業務プロセスが重たくなります。

 

 3つ目は、業務効率が良い仕組みを考えていく中で、必要な内部統制は整備されていくからです。自然と「ここでチェック」というように、なっていきます。

 

 J-SOX法が施行されて10年近く経ちますが、そもそも内部統制は、そのずっと前から制度としてありました。企業は普段の業務の中で、当たり前に内部統制をやっていたのです。

 

 それなのに、J-SOX法からは「内部統制」があまりにも偏重されています。だからこそ、いったん頭からリセットすることが大切なのです。

 

 でも、そうやって出来た業務プロセスだと、なんだか内部統制がスカスカのような気がして心配・・・という意見もあるかもしれません。

 

 しかし、実際に起きている重大な粉飾決算・不正会計を見てみると、日常業務のケアレスミスや不正を起因とするものは、あまりありません。

 

 大半は経営者が不正を主導していたり、取引先が加担していたりするケースと、専門性の高い決算プロセスで経理部の決算担当が間違ってしまうケースです。SOX法の趣旨から言えば、徹底的にやらなければならないのは、これらの防止です。

 

 また、もし内部統制が足りなかったら、後から補完しても良いのです。ビジネス・業務・業務量は常に変化しています。そこに潜在するリスクも変わりますから、内部統制の強度も当然に変わるべきものです。

 

 多くの人は業務プロセスや内部統制を硬直的に考えています。一度構築したら、何年もずっとそのままと・・・。走りながら、現場の負担やリスクを鑑みて業務や統制を変える、そのほうが生産性は高く、内部統制の効果を適切になります。

 

 さらに、監査法人は原則、会社の考えを尊重する立場です。ですから、「ここは、もっと強化して下さい」と言われてから、修正しても良いわけです。思い込みで忖度する必要はありません。

 

 内部統制を目的化しないで、経営や業務のための仕組みを設計して下さい。

コーヒーショップの観察日記

 これは、大手チェーンのコーヒーショップで、ミルクティを注文した時の話です。

 

 ホットのミルクティなので、ティーバッグ置き場が必要なのですが、ティーカップの皿をもらえませんでした。商品を渡す際に、担当者がうっかり忘れたようです。

 

 それを指摘すると、「大変失礼しました」と、すぐに皿とティーバッグコースターをくれました。

 

 一週間後、同じ店でまたホットのミルクティを注文すると、今度も皿をもらえませんでした。言うとすぐに頂けましたが、前回とは別な店員が、同じミスをしたことに興味を持ちました。

 

 「これには、きっと何かエラーを起こしやすい原因があるに違いない」と思ったわけです。

 

 そこで、席についてミルクティを飲みながら、20分くらいレジと商品の受け渡しの様子を観察してみました。

 

 時間帯は二度とも大体13時30分です。忙しいお昼時は過ぎていますが、お客さんは間を空けずに入ってきます。

 

 70%くらいの方は、飲み物だけでなく食べ物も一緒に頼んでいました。きっとお昼を食べそこなった方が多いのでしょう。

 

 食べ物の注文があると、レジ担当が必ずトレイを用意します。アイスドリンクだとそこまでですが、ホットドリンクだとティーカップの皿も同時にセットします。

 

 ですから、商品担当は、お客さんには商品(ティーカップ)だけ渡せばよく、皿のことは眼中にありません。

 

 20%くらいの方は、アイスドリンクのみの注文でした。夏場ですからアイスが多いのは当然です。アイスの場合はトレイが無く、商品担当がグラスをそのまま渡します。

 

 10%くらいの方は、ホットドリンクのみの注文でした。ミルクティを注文する人はおらず、全員がホットコーヒーです。ホットコーヒーは注文頻度が高いので、レジ担当が商品と皿を一緒に渡しています。

 

 こうしてみると、基本、ティーカップの皿に触れるのはレジ担当だけです。商品担当が皿を用意するのは、ホットドリンクの単品注文で、しかもミルクティの時に限られます。

 

 時間帯や季節を考えると、ホットミルクティの単品注文は数%もないかもしれません。レアだったので「皿の渡し忘れ」ミスが発生したと仮説を立てました。

 

 これに対する対応策は3つあります。

 

 一つ目は、レジ担当が100%皿を用意するフローに変える。ホットミルクティだけ商品担当が皿を用意するのは、頻度が少なすぎるので「忘れるな」というほうが酷だと思います。

 

 二つ目は、ホットコーヒー単品をレジ担当でなく商品担当の仕事に変える。そうすると頻度が増えて、ホットドリンク単品=皿を用意する、という思考回路が定着できます。

 

 しかし、これはホットコーヒーをお客にすぐ渡せなくなるので、営業上のデメリットのほうが大きそうです。

 

 三つ目は、現状のままです。たとえ皿を忘れてしまっても、客のほうから催促されるだけですから、ミスの内容としては軽微です。そもそも頻度が数%以下なら、発生回数もわずかでしょう。

 

 今日の話は、もし業務上のミスが立て続けで起こったなら、何らかの原因があるので、現行の業務フローや仕組みを観察し、仮説を考えて、改善していきましょう、ということでした。

 

 さて、来週、コーヒーショップの方は皿を渡してくれるでしょうか?

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