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検査データの改ざんを防ぐには?

また検査データの改ざんがおきました。それが建物の免震に使われるダンパーだというから、問題は深刻です。

しかしほんとうに、日本有数のメーカーの改ざん事件が続きます。ここ数年で発覚した目ぼしいものだけでも、次のとおりです。

・KYB(子会社) 免震制震装置
・スバル自動車 自動車(燃費性能)
・三菱マテリアル(子会社5社) 金属加工品、アルミ製品他
・神戸製鋼所 アルミ・銅製品
・東レ(子会社) タイヤ補強材
・東洋ゴム工業 免震ゴム
・三菱自動車 自動車(燃費性能)
・日産自動車 自動車(法定検査)
・旭化成(子会社) 地盤調査データ

これを見て思うのは、日本の製造業の品質の良さは、その要因がどこにあったのか、ということです。

実は、製造している企業ではなく、その製品を買っている企業側の検査体制がしっかりしていたからなのかもしれません。

メーカーが製品を納品して、得意先の検査で不良品が見つかれば、得意先から厳しくとがめられます。メーカーは社内検査を強化して不良品を出荷しないようにしますが、それだけではコスト高です。

不良品そのものが発生しないように、部材・工程・製造方法から見直し、不良品比率を下げるように努力します。その結果が、製品の高品質につながっていくわけです。

改ざんが起こった製品のうち、免震制震装置、免震ゴム、地盤調査データなどは、ゼネコンに納入する製品です。専門の高度な測定機器もいるでしょうから、ゼネコンは品質検査までやっていないでしょう。

また、自動車については消費者や役所が相手です。メーカーの自己申告ベースで受入検査はありません。

金属加工品、アルミ製品、アルミ・銅製品、タイヤ補強材などは、本来発注側で受入検査をしていれば、見つかっていたのでしょう。しかし、何らかの理由で検査を行わず(ないしは簡便な検査にとどめ)、メーカーの自己申告で済ませていたから、このような事態になったのだと思います。

製品の全品検査はできなくても、定期的な抜打検査、自社でできないならそれなりの設備を保有する第三者機関に検査を依頼する、そういうことがこれからは必要なのかもしれません。

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