コラム

もっとITに取り組もう

日本の就労世代は、ITの技能訓練が他国より不足しているとの調査結果が出たそうです。そればかりか日本の職場のIT化も十分ではなく、将来の国際競争力が懸念されています。どうも日本人はITに苦手意識があるようです。日本が経済大国であり続けられるのか、心配です。

20年前、海外のERPパッケージが日本に上陸したころの話です。純国産の業務パッケージシステムからERPに切り替えた、ある会社の経理部長が激怒しました。

「こんな標準帳表、使えるわけがない!」

純国産のシステムの標準帳表(たとえば元帳や仕訳帳)は、罫線・フォント・数字の配列まで、きれいに整っていてまったく直しが必要ない状態でした。これに対して、ERPの標準帳表は、申し訳なさそうに罫線が「・・・」と入っている程度で、テストプリントのような状態だったのです。

しかも経理部長の求めるレベルの標準帳表にするには、「一表につき数十万円かかります」と、ベンダーに言われたものだから、部長の怒りが頂点に達したわけです。怒るのもムリはありません。

ただ、これには理由があります。日本の経営管理や制度は完全な紙文化です。官庁の書類もそうですが、膨大な洗練された資料を用意するのが習慣です。そういったこともあり、純国産のシステムは、売れるために標準帳表に力を入れています。

一方、海外の経営管理は違います。経営管理者はITスキルを習得しているのが前提です。紙の管理資料も見ますが、必要なデータは自分でコンピュータ画面から検索したり、集計・加工したりしてマネジメントする文化です。だからERPは帳表に力を入れていません。データを検索・集計できる機能に力を入れています。

さて、あれから20年たちました。日本の経営管理はどう変わったでしょうか? 現在の企業システムはデータ分析や経営ダッシュボードが充実しているでしょうか? タブレット化は進んでいるでしょうか? まだまだ日本の企業は、生産性を上げる余地があると思います。もっとITに取り組んでいきましょう。

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