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どうした?サッポロビール

サッポロビールが今期の中間決算(2018年6月)で30億円の営業赤字になったそうです。

その内容がよくありません。5つある主力事業のうち「国内酒類」「国際」「食品・飲料」「外食」の4つで赤字です。唯一「不動産」は黒字でしたが、4事業の赤字幅がそれを上回っています。

昨年の中間決算を見ると、「国内酒類」「国際」は小幅な黒字、「食品・飲料」「外食」は赤字です。会社全体としては「不動産」の黒字でなんとか営業利益を確保した状態でした。今年の営業赤字の伏線は、昨年からすでにあったことが伺えます。

「国内酒類」は夏場がかせぎ時ですから、下期は盛り返してくるでしょう。しかし、上期で4事業が赤字転落したことも事実です。これから主力事業の立て直しが求められます。

ただ危機意識をどこまで共有できるのか? それが問題です。サッポロビールの「不動産」は、恵比寿ガーデンプレイスタワーなどの賃貸収入がメインです。これからも安定的な利益をもたらすでしょう。

このような先人が残してくれた遺産があると、人は気持ちのどこかでそれに頼ってしまうようです。本業が厳しくなった会社をこれまでたくさん見てきましたが、遺産がある会社とそうでない会社とでは、明らかに社内の危機感に温度差がありました。

遺産がある会社では、「本業はトントンでよい。遺産で利益が出るからトータルは黒字だ」と、そんなあまい考えが見え隠れします。

しかし、本業がトントンでよいはずがありません。ビジネスは常にさまざまなリスクにさらされています。十分な利益がでないなら、もはや事業として問題です。

そのような案件では、遺産の利益を分離し、わけのわからない部門費用の付け替えをやめさせ、その事業で利益が出ていないことをはっきりさせます。

そして、現状がいかに危機にさらされているのか、社内で事実を共有してもらいます。それでようやく踏み込んだ改革ができるようになります。

サッポロビールの今後に注目したいと思います。

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