コラム

注意!真面目な人ほど失敗する仕事

「自分の仕事を適当にしよう」と思っている人は、少ないでしょう。最近SNSの不正投稿がクローズアップされましたが、あれなどはごくごく一部の人の話にしかすぎません。日本人全体の仕事へのモラルは依然として高いです。

しかしそれが時として災いを招くことがあります。

たとえば全社システムの刷新。プロジェクトの進め方は大きく「現在の業務やシステムを整理する」、「問題点を洗い出す」、「それを解決できる新しい業務やシステムの素案をつくる」の3ステップです。

仕事をきちんとしようと、全部門の現行業務をすべて洗い出し、すべてフローチャート化しようとすれば、どうなるか? たいがい失敗します。その仕事をやるのは、プロジェクトメンバーか、各部門の有志です。みんな自分の仕事を抱えています。現行の業務を棚卸し、フローをつくるのに充分な時間を確保できないからです。

しかもそれを文章や図に起こす作業は、自分がいつもやっている仕事であっても難しいものです。多くの人は何から手を付けていいかすら、わからないでしょう。さらに期日もあります。1か月あるいは数か月以内に仕上げなければなりません。

そのため多くの場合は、途中で仕切り直しになるか、あるいは完成できたとしても、後半がやっつけ仕事になっているかのどちらかです。システム刷新プロジェクトは、出だしから大きくつまずくことになります。

そうならないように、私は「かんたんフロー」を推奨しているのですが、どうせやるなら「きちんとしたものを作りたい」という真面目な方もいます。しかし肝心なことは、完成度の高いフローをつくることではなく、バランスのいい次期システムを安全に安価に作ることです。

全社システム刷新のような大規模プロジェクトを、リソースや時間が限られた中、すべてを完璧にやることは不可能です。重要ポイントは押さえつつ、大胆な取捨選択をしていくしかありません。現実の選択肢と仕事に対する自分の信念との折り合いをつけることが大切です。

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