コラム

固定観念の裏にチャンスあり

先々週、「電子マネーは日本で普及するか」というコラムを書きました。消費税の景気対策で行われるキャッシュレス決済のポイント還元の話です。その中で、「民間消費の主力を担う年配者はほとんど現金です。」と書きました。私自身、年配者がキャッシュレス決済をするイメージが全然なかったからです。

ところがメルマガを見た読者から「こんな記事もありました」と、日経新聞のある記事を教えていただきました。

『高齢者の間でキャッシュレス決済が予想外に広がっている。70歳代以上の電子マネー平均利用額は直近5年間で87%増え、伸び率は全世代の平均(58%%)を上回る。使える金額の上限をあらかじめ設定できたり、現金を数えなくて済んだりするメリットがシニア世代に受け入れられている。「高齢者は現金へのこだわりが強い」との固定観念とは逆の動きだ。』

データは嘘をつきません。年配者がキャッシュレス決済をけん引していたのです。あらためて「固定観念で判断してはならないな」と思いました。もし年配者を除外して、電子マネーの営業戦略を立てたら、悲惨な結果になるかもしれません。

同じ話はマーケティングでも言えます。ABの広告をつくって、Aのほうがいいだろうと思っていても、実際にデータを取ってみると逆だったり。思い込みで進めるのではなく、実際にテストすることが大事です。そうしないと商機を逃してしまいます。

経営管理でも、間違った固定観念はたくさんあります。その一つが「財務会計と管理会計は一致しなければならない」でしょう。先日うかがった大企業もそうでした。財務と管理を一致させるために、かなりムダな労力をつぎ込んでいました。

財務と管理を分離すれば、業務負荷は下がります。企業規模が大きいほど、その効果は顕著です。それはそうですよね。年商1000億円の会社が1円まで数字を固めるのと、年商10億円の会社がそうするのとでは、大変さが違います。

しかし長年続けてきた経営管理の形を変えるには、経営者や経営幹部の同意が必要です。「財務会計と管理会計は一致して当たり前」という固定観念を打破し、業務改革できるか。それは今後のプロジェクトで、生産性の真実を提示できるかにかかっています。

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